転職活動をするにあたり、まず整理するべきは「転職理由」です。
やるべき仕事があり、給料をもらっている現状を捨てて、転職するには明確な理由があるはずです。
- やりたい仕事ができない(業務・マネジメント等)
- 評価が低い
- 給料が安い
- 労働環境に不満がある(残業・テレワーク・時短等)
- 会社の将来に不安がある
こんな感じでしょうか。
ネガティブ(後ろ向き)な理由が全くない転職などありません。
それは、エージェントも企業側も理解しています。
ただ、
「給料が安くてやってられないので転職活動をしています」
と、書類や面接で伝えたら、企業側も採用したくてもできません。
そのため、転職活動を始めるうえで整理するべきなのは、
現状の不満の裏側にある自分のポジティブな願望
です。
ネガティブな理由からポジティブな理由への展開
前述のネガティブな理由をポジティブに展開すると、このような表現になります。
- やりたい仕事ができない(業務・マネジメント等)
→○○という業務に関わりたいと考えて現業務のかたわら自学を進め、希望も伝えていたが実現できなかった
→マネジメントに関わりたく後輩の指導に努めていたが、ポストの関係で実現できなかった - 評価が低い
→○○といった成果を出すなどしたが、評価制度の関係で自己評価との乖離が生じていた - 給料が安い
→○○といった成果を出すなどしたが、給与体系が成果を適切に反映する内容ではなく不満があった - 労働環境に不満がある(残業・テレワーク・時短等)
→多少の残業はやむを得ないと考えているが、効率化の提言をしても実現できなかった
→家庭の都合で今後テレワークや時短勤務の必要が出てくるかもしれないが、制度上対応できない - 会社の将来に不安がある
→業務内容には満足していたが、業績不振による方針転換が多く、不安を感じている
ポイントとしては、
- 今の会社がすべて悪いというスタンスはNG
- 良くない状況を自分なりに改善したがうまくいかない
- 自分の力ではどうしようもない大きな力がある
といったところです。
転職理由と志望理由の矛盾をなくす
退職理由は、各企業ごとに伝えていくことになる「志望理由」と矛盾しないことも大事です。
- 給料が低いから転職するのにそれより低い条件の企業に応募する
- テレワークで仕事がしたいのにテレワークではない業務に応募する
- マネジメントがしたいのにマネジメントの余地のない業務に応募する
といった矛盾があると、確実に「落ち」ます。
とはいえ、
- 転職理由は前職1社についてのもの
- 志望理由は応募企業それぞれに対して設定するもの
という違いはあります。
志望理由とのすり合わせは個別の企業対策時に意識すればよいです。